Palette CUBE サポート トップへ戻る
色のキャプチャ:スキャンした色情報の値が想定と異なる理由
パソコンのデザインアプリケーションでRGB値やCMYK値を指定して印刷した色をCubeでスキャンしても、スマホの画面に表示されるRGB値やCMYK値が元の値と異なる場合があるかもしれません。
今日では様々なカラースペースが使用されており、それらに適用されるカラープロファイルも無数にあります。そのため、印刷に使用されたカラースペースの種類やカラープロファイル、またCubeに設定されているカラープロファイルを正確に把握しておく必要があります。それでもCubeの性能の限界によって、正確な色の値を取得できない場合もあります。
Cubeの測色が困難な表面をスキャンしている可能性があります。
Cubeは測色する面に光を当てて、Cube本体内部に反射した色を読み取ります。そのため、凹凸のある面を測色すると正しい結果にならない場合があります。また、木材のように模様のあるものは測色する部分によって結果が大きく異なる可能性があります。
RGBまたはCMYKの値が想定と異なる理由
- 実際の色は必ず何かの素材の上に塗布されています。色を塗布する際には、素材ごとの特性に合わせて正確に色を再現できるように専用のカラープロファイルが使用されている可能性があります。場合によっては、塗料メーカー独自のカラープロファイルが使用されていることもあります。カラープロファイルが異なると色の値にも違いが出ます。
Cubeで使用できるカラープロファイルは、RGBカラースペースの場合はsRGBかAdobe RGB、CMYKカラースペースの場合はCoated FOGRA39かU.S. Web Coated (SWOP) v2です。
- 見た目には区別できない色同士でも、RGB値としては大きく異なる場合があります。これは、RGBカラースペース固有の非直線性によるものです。
- CMYKカラーで網点印刷された色は、スキャンする位置によって値が異なる可能性があります。
このような理由から、一般的には、特定のカラープロファイルに影響されないLABカラースペースの値を使用して色を比較する方が優れています。
LABの値が想定と異なる理由
- 色のスキャンは、対象に光を当ててそこから反射した色を計測して行います。そのため、対象にどのような光を当てるのかによって得られる結果が大きく異なります。CubeはD50光源と一致するように設計された光源を使用します。他の測色器や標準色には別の種類の光源が使用されている場合もあります。
- 色のスキャンは、各機器の内部構造の違いによって得られる結果が大きく異なります。Cubeはいくつかの分光測色器で使用されている45/0度とは異なる球形構造を持っています。
色を比較する最適な方法はLABカラースペースの値を使用する方法ですが、残念ながら、この方法も完璧ではありません。
Cubeの限界
あらゆる計測機器と同様に、Cubeも100%正確ではなく、測色結果は様々な条件に影響されます。
Cubeの仕様はこちら(英語)